東京工業大学大学院理工学研究科基礎物理学専攻中村研究室メンバー

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Debian設定(中村研仕様)

中村研で必要な環境を持つDebian設定のおぼえがき。
Debian 4.0(コードネーム: etch )を想定?
(制作中。よくわからないところ多し。本おぼえがきに間違いがないはずはない。)

パッケージ

中村研では以下のパッケージをよく使いそう。パッケージのインストール方法は、下の方参照。

■ 重要

パッケージ名概要詳細
emacsテキストエディタ
gccC言語コンパイラ
gcc-libgccライブラリ
stdio.hなどのヘッダファイルを含む。
cernlib CERNライブラリPAWも入る。

■ tex関連

日本語texに関連したパッケージを挙げる。日本語tex環境の構築は、が非常に詳しい。

パッケージ名概要詳細
ptex-bin pTeXコンパイラ pLaTeXも含まれる?
okumura-clsfiles
vfdata-morisawa5
奥村さんのクラスファイル これらのパッケージをインストール後、ルートユーザにて、以下のコマンドを実行せねばいけんかも?
# jisftconfig add
# update-texmf
vfdata-morisawa5の依存関係により、dvipsk-jaというdviをpsに変換するパッケージもインストールされる。
gs
gs-esp
gs-common
ghostscript関連パッケージ gs,gs-espは共にPostScript/PDFのインタープリター?
gs-commonはPostScriptをpdfとかに変換するコマンドが入ってるかも。
これらのパッケージはdebian etchをインストールしたとき、一緒にインストールされた気がする。
gs-cjk-resource
cmap-adobe-japan1
cmap-adobe-japan2
cmap-adobe-cns1
cmap-adobe-gb1
フォント関連パッケージ これらがないと、日本語入りPostScriptが見れなかったりする。また、これらを入れても見れないPostScriptがあったりするかも。そんなときは、# dpkg-reconfigure cmap-adobe-japan1とコマンドを打ち、「随意」を選択。それでも見れないときもある。
xdvik-ja DVIファイルビュワー 日本語入りDVIファイルも閲覧できる。
gv PostScript/PDFのビュワー 日本語入りPostScript/PDFが閲覧できる。しかし、ここの猿PAWが見れない。困った。
dvipdfmx dvi -> pdf変換 日本語入りdviも日本語入りpdfに変換できる。

■ インストールすると役立つ

パッケージ名概要詳細
gnuplotグラフ描画プログラム
gfortranFORTRAN95コンパイラ

■ 個人的にインストールしたパッケージ

ついでに、中村研とはあまり関係ないパッケージもおぼえがく(おぼえがきを動詞形に)。

パッケージ名概要詳細
nfs-kernel-server NFS(Network File Sytem?)のサーバー。
NFSのクライアントであるportmapは最初からインストールされている。
ipw3945-modules-2.6-686
firmware-ipw3945
ipw3945d
wireless-tools
無線LAN関係のパッケージ 上から順にドライバ、ファームウェア、デーモン、無線LANツールかも?
それぞれ何をしているかよくわからない。
インストールについては、ネットワークの設定を参照。
915resolution 解像度変更パッチ? ラップトップの解像度を1280x800で使えるようにするパッケージ。
gFTP グラフィカルなftpソフト SSH2にも対応。中村研のBeにファイルをアップロードするときに役立つ。
端末からの起動は、以下のとおり。
gftp [options] [[proto://][ user : [pass] @] site [: port ][/directory ]]
例: $ gftp ssh2://username@be/public_html

プログラム

あると便利なプログラムを挙げる。

プログラム名概要詳細
Adobe Readerpdfファイルの表示

インストールするには、まずここのページに行く。言語またはオペレーティングシステムの変更をクリックし、OSを選択するページに行く。オペレーティングシステムに"Linux"、インストーラに"Linux - x86(.deb)"を選択したら、[ステップ2へ]ボタンを押す。[Adobe Readerをダウンロードする]ボタンを押したら、ダウンロード開始。

ダウンロードしたdeb形式のパッケージはGDebi Package installerでグラフィカルにインストールできる。まず、パッケージを右クリックし、"GDebi Package installerで開く"を選択すると、インストール画面が開く。そこで[Install Package]ボタンをクリックすれば、インストールできる。

インストールの手順

■ tex関連パッケージインストール手順

パッケージをインストールする手順をおぼえがく。ただし、インストールするパッケージの中に、non-freeのパッケージがあるので、や、下記「パッケージのインストール方法」を参考に、/etc/apt/sources.listを編集し、non-freeのパッケージもインストールできるようにしておく。さもなくば、日本語tex環境は出来ない。

パッケージのインストールは端末にて、以下のコマンドを打つ。y/nを聞かれたら、とりあえず、yとしとく。

$ su
Password:    ルートのパスワードを打つ
# apt-get install ptex-bin okumura-clsfiles vfdata-morisawa5
# jisftconfig add
# update-texmf
# apt-get install gs gs-esp gs-common
# apt-get install gs-cjk-resource cmap-adobe-japan1 cmap-adobe-japan2 cmap-adobe-cns1 cmap-adobe-gb1
# dpkg-reconfigure cmap-adobe-japan1
(設定画面にて「随意」を選択。)
# apt-get install xdvik-ja gv dvipdfmx

メモ1) 端末で# dpkg-reconfigure cmap-adobe-japan1と打ち、設定画面にて「随意」を選択しないと、gvでPostScriptを見たとき、以下の感じのエラーメッセージが出る。ちなみに、「随意」の選択方法は、矢印キーで項目移動、Spaceキーで選択(*がチェックされる)、Tabキーで[追加]ボタン選択、Enterキーで決定。

Can't find CMap UniJIS-UCS2-H building a CIDDecoding resource.
ERROR: /undefinedresource in findresource
〜〜〜〜〜〜〜
ESP Ghostscript 815.03: Unrecoverable error, exit code 1

メモ2) によると、dvipdfmxパッケージはインストール後、/etc/texmf/texmf.d/50dvipdfmx.cnf の内容を下記のように変更しないとエラーが出ると書いてある。しかし、特に設定ファイルをいじらなくとも、dvipdfmxコマンドは使えた。そもそも、/etc/texmf/texmf.d/50dvipdfmx.cnfというファイルはなかった。/etc/texmf/texmf.d/80DVIPDFMx.cnfというファイルならあったけども。

ファイル名: /etc/texmf/texmf.d/50dvipdfmx.cnf
CMAPINPUTS=.;/usr/share/fonts/cmap/adobe-japan1//;/usr/share/fonts/cmap/adobe-japan2//;/usr/share/fonts/cmap/adobe-gb1//;/usr/share/fonts/cmap/gs-cjk-resource//

■ tex関連コマンド使い方

ついでに、コマンドの使い方もおぼえがく。以下のコマンドは、すべて日本語のファイルに対応している。しかし、たまに扱えないPostScriptがあったりする。

$ platex   hoge.tex   # hoge.texをコンパイルし、hoge.dviを作る。
$ dvips    hoge.dvi   # hoge.dviをhoge.psに変換。
$ ps2pdf   hoge.ps    # hoge.psをhoge.pdfに変換。
$ pdf2ps   hoge.pdf   # hoge.pdfをhoge.psに変換。
$ dvipdf   hoge.dvi   # hoge.dviを一端PostScriptに変換し、pdfに変換。
$ dvipdfmx hoge.dvi   # hoge.dviを直接hoge.pdfに変換。
$ xdvi     hoge.dvi   # hoge.dviを見る。
$ gv       hoge.ps    # hoge.psを見る。
$ gv       hoge.pdf   # hoge.pdfを見る。
$ acroread hoge.pdf   # Abode Readerでhoge.pdfを見る。

メモ) vineのdvipdfコマンドは、「内部で dvips と ps2pdf を続けて呼び出しているだけ」らしい。Debianのdvipdfコマンドも同様に、dvipsコマンドでdviからpsに変換し、gsコマンドでpsからpdfに変換している。すなわち、dvipsコマンドの実体は、ただのシェルスクリプトである。また、ps2pdfコマンドもシェルスクリプトであり、中でgsコマンドをオプションつきで呼び出している(正確には、ps2pdf > ps2pdf14 > ps2pdfwr > gsと実行しているっぽい?)。pdf2psの中身もgs。

パッケージのインストール方法

パッケージのインストールは、端末で以下のように# apt-getコマンドを使う。# aptitudeでも良い。# apt-get と# aptitude の違いはここらへんを参照。

$ su
Password:    ルートのパスワードを打つ
# apt-get install パケージ名

ただし、パッケージにはmain, contrib, non-freeと三つの種類があり、Debianの初期設定では、apt-getで contrib, non-freeのパッケージをインストールできない。そこで、以下のように/etc/apt/sources.list に contrib, non-free を書き足す。これで、contrib, non-freeのパッケージもapt-getでインストールできるようになる。

ファイル名: /etc/apt/sources.list
deb http://ftp.jp.debian.org/debian/ etch main contrib non-free
deb-src http://ftp.jp.debian.org/debian/ etch main contrib non-free

deb http://security.debian.org/ etch/updates main contrib non-free
deb-src http://security.debian.org/ etch/updates main contrib non-free

上記のように、/etc/apt/sources.listを変更したら、以下のコマンドを実行したほうがよいかも?

# apt-get update

メモ)

参考文献・webページ


ページ制作履歴
2007/10/22 制作開始
2007/10/23 webにアップ
2007/11/27 説明変更
2008/01/14 tex関連追加