PukiWiki - memo/books のバックアップ(No.38)

books †

最近割と本を読むようになったけど、ほとんど記憶に残っていない。。。記憶に定着させることを目的として要約や感想を述べてみることにする。ここでの感想は完全に私の主観的なものです。

books

理科系の英文技術　Michael Alley著　志村忠夫編訳　朝倉書店 †

英作文の勉強のつもりで買ったのだけれど、ちょっと思っていたのと違った。12-15章は論文書きに関係ないのでスキップしたら、2日で読めてしまった。いろいろ学ぶことは多い。さらにこの本に書かれていることのほとんどは英文に限らず日本語でも同様である。typographyについても述べられている。欧文書体　その背景と使い方（小林章　美術出版社）と同じことが書かれていた。

正確、明瞭、率直、親しみのある、簡潔、流麗が重要
不要に複雑な単語(utilize、facilitateなど)は使わない。単純な単語（use, cause?など）を選択することによって、文意がより明瞭になる。たとえば不要に複雑な動詞の多くは-izeで終わる。
文の平均の長さを20語以下に抑えるべき。
文の長さに変化をつけることによって文章のリズムを変える。4～5語の文は重要な結果を強調するのに役立つ。
理科系の文章は受動態で書かれるべきだ、は誤り。（IやWeを絶対に使ってはいけないという誤った考えに固執しているため。）能動態の方が力強く、効果的。（受動態の方が自然な場合もある。）
実験の説明の際、空間的な分類で文章を組み立てるのではなく、エネルギーの流れに従って組み立てる方が、三次元的な実験を一次元的説明に減じることができる。
criterionやphenomenonはギリシア語なので、複数形の形が特殊。dataはラテン語datumの複数形。

↑

モサド、その真実　落合信彦　集英社文庫 †

↑

教養としての大学受験国語　石原千秋　ちくま新書 †

↑

最強マフィアの仕事術　マイケル・フランぜーぜ　花塚恵訳　Discover †

元マフィアが書いた本。マキャベリとソロモンの言葉をたくさん引用して仕事に向かう姿勢について論じている。人の言葉に頼っている印象なのと、この二元論になっているので、心に刺さる言葉はないし深みがない感じがする。自身のマフィア時代の体験について書いている部分は面白く読めた。文章の小気味よさは良いと思った。

↑

孫子　金谷治訳注　岩波文庫 †

兵書について少し興味がわいたので。原文・読み下し文・現代語訳が書いてある、まさにテキスト。古文・漢文は苦手なので、現代訳しか読まなかったけど。。。よく整理されていて、簡潔に書かれている。また実践的・経験的なことも書かれており、とても実用的である。

兵士たちがまだ将軍に親しみなついてないのに懲罰を行うと彼らは心服せず、心服しないと働かせにくい。ところがまた兵士たちがもう親しみなついているのに懲罰を行わないでいると威令がふるわず彼らを働かせることはできない。だから軍隊では恩徳でなつけて刑罰で統制するのであって、これを必勝の軍というのである。　　法令が平生からよく守られていて、それで兵士たちに命令するのなら兵士たちは服従するが、法令が平生からよく守られていないのに、それで兵士たちに命令するのでは兵士たちは服従しない。法令が平生から誠実なものは、民衆とぴったり心が一つになっているのである。

これなどは軍隊に限らないですね。

↑

高校生からわかる「資本論」　池上彰　集英社 †

以前挫折した資本論のやさしい版として読んでみた。高校生でもわかるように書いているつもりなのか、だいぶ優しすぎ？に書かれている。以前挫折した原因は、原著がわかりづらい文章になっているせいのよう。

↑

世界史　ウィリアム・H・マクニール著　増田義郎、佐々木昭夫訳　中公文庫 †

↑

失敗から学ぶユーザーインターフェース　中村聡史　技術出版社 †

↑

MAKERS クリス・アンダーソン　NHK出版 †

WIRED編集長が書いたこれからの製造業について書かれた本。一言でまとめるなら、大企業ではなく個人によるものづくりがこれから発展するということかな。これだけ未来に前向きな本は初めて読んだかも。参考文献17の

蒸気機関の最大の功績は、新天地の植民地化をたすけたことではなく、時間の植民地化を始めたことにある。...（中略）...余ったエネルギーから生み出されたアイデアは、さらなる時間を生み、その一部が次のアイデアを生むために費やされることで、さらに時間を生む。そこに好循環が生まれるのだ。

はなるほどと思った。資本論で余剰労働により社会が豊かになるというのと似ている。

↑

言いたいことが確実に伝わるメールの書き方　小田順子　明日香出版社 †

眼からうろこがあるかなと思って読んでみた。一番ためになったのは尊敬語・謙譲語のところ。今まで見てきたこれらの違いの説明の中で、一番わかりやすいと思う。以下が付箋を貼った部分。

一般的に、1秒間に読むことができるのは10文字程度。人間が情報を保持できる時間が3秒らしい。なので1文は１０ｘ３＝30字が目安とのこと。
そもそも、日本語の「は」と「が」の使い分けは、「は」は既知のもの（主語）を受ける、「が」は未知のもの（主語）を受けるという慣習があります。

↑

ロゴデザインの見本帳　遠島啓介著/フレア編　MdNコーポレーション †

あるプロジェクトのロゴを作ってみようかなとか思って、手に取った本。普段何気なく見ているロゴも、解説付きでよくよく見ると、なるほどと思うようなロゴも多くて面白い。

↑

欧文書体　その背景と使い方　小林章　美術出版社 †

活字の本。フォントを真面目に考えるとこの本に書いてあるようなことを考えるのだなということに気付かされてなかなか面白い。この手のことの入門書としては非常に良いと思う。

１の下に付ける横棒のようなものをセリフという。サンセリフ体はセリフがないという意味。（サンはフランス語でないという意味。）
一画ずつ目で追わなくてもだいたいの輪郭の形を瞬時につかんで読んでいる。なのですべて大文字にすると単語の特徴が出ずにどれも同じような長方形の輪郭になり、長文になると読みづらい。これは日本語の文書を速読するときには、漢字だけ追っていく感覚と似ている。
オールドスタイル数字は小文字で組んだ文章中で数字だけが飛び出して見えることのないように上下に飛び出ていたりする書体の数字。

↑

影響力の武器　ロバート・B・チャルディーニ著　社会行動研究会訳　誠信書房 †

人間はなぜしばしば合理的でない誤った選択をするのかということを実験や著者の経験を例に説明している本。例が多くて少しくどい印象もあるが、なかなか説得力があって面白い。

人間の自動的反応は効率性・経済性がよい。そのため、たった一片だけに反応してしばしば間違いを犯す。
返報性（ギブ・アンド・テイク）
コミットメントと一貫性
社会的証明（多くの人がとる行動を正しいを思う）
好意（友達は信用しやすい）
権威
希少性
手っとり早い影響力

の章立てで書かれている。以下は付箋を貼った部分。

セールスマンがもっと多くの利益を上げようと思うなら、高価な品を先に見せるべきです。...安い商品を最初に見せて次に高い商品を出すと、客はそれを一層高価に感じてしまうのです。
この返報性のルールがあるために、...そうした恩義を与えてくれた人に対して将来お返しをせずにはいられない気持ちになるのです。恩義の感情が未来に及ぶことは日本語の「ありがとう」を表すフレーズ、「すみません」によく現れています。「すみません」というのは文字通りに読むと、「これでは終わりません」という意味になります。
人間社会のシステムなかでは、相互扶助がきわめて重要ですから、私たちは恩義をうけたままでいると不快になるように条件づけられているのです。...ですから私たちは、恩義を受けたままでいると、何か落ち着かない気持ちになるように子どものときから訓練されているのです。
機械的な一貫性には、もう一つもっと手に負えない魅力があります。ときに私たちは考えるのが辛いからではなく、考えた結果が不快だからという理由で、考えるのを避けるとこがあります。つまり理路整然と考えると、望んでいない答えがいまいましいくらいはっきりと出てしまうから、精神的な怠け者になるのです。...一貫性という頑丈な要塞のなかに閉じこもっていれば、理性の激しい攻撃を受けても傷つかずにいられるのです。
子育てに直面している人は、フリードマンの研究から一つヒントを得ることができます。たとえば、ある夫婦が幼い娘に、嘘をつくのはいけないことだと教えたいとします。強くて明白な脅しは、両親がいるときや、両親に見つかるかもしれないと娘本人が思っているときには効果があるかもしれません。しかし、それでは「嘘をつくのはいけないことだと思うから、嘘はつきたくない」と思うようにするという、もっと大きな目標は達成できません。...重要なのは、望ましい行動をとらせるのと同時に、その行動を、自分が進んでとったのだと子どもに感じさせるような理由を用いることです。
たとえば、心理学者ロバート・オコナーが引っ込み思案の幼稚園児を対象に行った研究では、この点についてはっきりした証拠がいくつか得られています。...幼稚園を舞台にした十一の場面から成る映画を作りました。どの場面も、まず一人ぼっちの子どもが、何か社会的な活動をしているほかの子どもたちを眺めているところから始まり、やがて積極的にその活動に参加し、最後にはみんなが楽しそうにしているところで終わりました。オコナーは極端に引っ込み思案な子どもを何人か、四つの幼稚園から選び出し、この映画を見せました。...映画を見たすぐ後から、引っ込み思案だった子どもたちが、幼稚園の普通の子どもたちと同じくらい、よく仲間と交わるようになったのです。六週間後、...映画を見なかった引っ込み思案の子どもたちが、相変わらず一人ぼっちでいたのに対して、映画を見た子どもたちは、今や多くの社会的活動で仲間たちを引っ張ってゆく存在になっていたのです。
したがって、一般的に言うと、緊急援助が必要な場合に最善のやり方は、あなたの状況と周囲の人たちの責任に関する不確かさを低減させることです。
どうして二歳になると心理的リアクタンスが現れるのでしょうか。おそらくその答えは、...二歳になる頃、子どもは初めて自分自身を個人として認識するようになります。...こうした自律性の概念が発達するにつれて、...選択の幅を十分に広げようとするでしょう。おそらく私たちは、二歳の子どもが私たちの意に反してことごとく反抗しても、それに驚いたり思い悩んだりするべきではありません。...自らの自由の限界を厳密に調べることによって、子どもは、自分の世界のどの部分が支配を受け、どの部分が自分で支配できるかを発見しているのです。後で見るように、このような状況では首尾一貫した情報を与えるのが賢明な親と言えます。
現代はよく情報化時代と呼ばれますが、知識化時代と呼ばれることは決してありませんでした。情報は、直接、知識に形を変えるわけではありません。まず、処理されること---アクセスされ、取り込まれ、理解され、統合され、保持されること---が必要なのです。

↑

フランス革命　歴史における劇薬　遅塚忠躬　岩波書店 †

「物語　フランス革命　バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで」と比較して読んでみた。あらかじめフランス革命について知識がないと全然わからないと思う。ハッとしたのは、大衆の蜂起という名の暴動が起こる原因について

そして第四の、おそらく最大の原因は、大衆が、自分たちこそ正義の担い手だと信じたことでしょう。自分こそが正義であり真理であると信じたとき、敵にたいしてどれほど残酷になれるか、...

というところ。自分が”正義”という言葉に嫌悪感を覚えるのはこういう理由だということに気付いた。

↑

物語　フランス革命　バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで　安達正勝　中公新書 †

フランス革命について全然知らなかったので。この本は読みやすく入門書としては良い。以下印象に残った部分。

メートル、リットル、グラムはフランス語。メートル法はフランス革命のときにフランス人によってつくられた。
ロベスピエールが死刑制度廃止を提案したときの演説。「私は次の二点について証明したい。①死刑は本質的に正義に反する②死刑は犯罪抑止効果がいちばん高い制度ではなく、犯罪を抑止するよりも犯罪を増大させる効果の方がずっと大きい・・・。社会が断罪する被告人は、社会にとってせいぜいのところ、打ち負かされた無力な敵でしかない。被告人は、大人を前にした子供以上に、社会に対して弱い存在である。それゆえに、真実と正義の目には、社会が大がかりな装置を使って命じる死の光景は卑怯な殺人でしかないし、個人によってではなく、国民全体によって合法的な装いのもとに犯される重々しい犯罪でしかない」
マリー・アントワネットの言葉。「不幸のうちに初めて人は、自分が何者であるかを本当に知るものです」

↑

組織戦略の考え方　沼上幹　筑摩書房 †

組織というものを少し意識するお年頃になってきた気がするので読んでみた。第2章のボトルネックについては民間企業に勤めていない自分にとっては割と新鮮だった。うまくいっていないときには意識するけど、バブル期にこの意識が薄れていたというのは確かにそうかもと思う。優れた経営者は儲けているときもこうした意識を失わない人のことなのかもしれない。

ただ読んでみた印象としては（ヒエラルキーの上層になればなるほど）やはり人が重要であるという気がする。

↑

「数独」を数学する　Jason Rosenhouse and Laura Taalman 小野木明恵訳　青土社 †

完全にタイトルにやられて買った本。読み物半分、パズル半分という感じ。

↑

アイデアの作り方　ジェームズ・Ｗ・ヤング、今井茂雄訳、竹内均解説　阪急コミニュケーションズ †

アイデア勝負である広告代理店で活躍する人の本。本文は60ページ程度と短いが、主張は明確。

アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ

ということ。また、アイデアの作り方として、

資料集め
データの咀嚼
データの組み合わせ
発見した！の瞬間（寝かせる）
アイデアのチェック

という五段階を提唱している。ここでも３や４のアイデアを寝かせる無意識的活動について言われているのは面白い。

あと面白いなと思ったのは、

広告マンがこの（事実と事実の関連性を探ろうとする）習性を修練するもっともよい方法の一つは社会科学の勉強をすることだと私は言いたい。たとえばヴェブレンの『有閑階級の理論』、リースマンの『孤独な群衆』のような本の方が広告について書かれた大概の書物より良い本だということになるのである。
20%、80%の法則（パレートの法則）

↑

思考の整理学　外山滋比古　筑摩書房 †

「日本語の作法」の印象が良かったので別の本を読んでみた。ここでも考える技術・書く技術　板坂元と同様に考えを発酵させる、寝かせるなどということが書かれている。自分も経験的に感じていたとこだし、これはどうやら普遍的な法則らしい。脳科学的に説明できないのかな？以下はなるほどと思った部分。

セレンディピティの言葉の由来。18世紀のイギリスの「セイロンの三王子」という童話の三王子は、よくものをなくして探し物をするが、狙うものは一向に探し出さないのに、まったく予期していないものを掘り出す名人だった。これをもとにして文人・政治家のホレス・ウォルポールという人がserendipityという言葉を造った。セイロン（いまのスリランカ）は当時セレンディップと言われていて、セレンディピティというのはセイロン性というような意味。
頭の中は立体的であるの対し、書くのは線状。「ＡとＢとは同時に存在する」、と考えたとしても、ＡとＢとを完全に同時に文章として表現することは不可能で、かならず、どちらかを先に、他をあとにしないではいられない。書く作業は、立体的な考えを線状のことばの上にのせること。書こうとすると頭が混乱していることがわかったりするが、これにより少しずつ筋道がついてきて、もつれた糸がほぐれていくように考えていることがはっきりする。
（テーマと題名というセクションで）「長く説明しなければならないほど、考えが未整理なのである。」

↑

日本語の思考法　木下是雄　中公文庫 †

「理科系の作文技術」などの本を書いている物理の人の本。前半では日本の言語教育や言語習慣などについて、後半では人生の先輩からのアドバイスというような感じのことが書かれている。共感する部分が多い。

（言語教育についての試作教科書に対する反応として）「やってみたいとは思うが、自分は教科書のなかの問題に自信を持って答えることができないからダメだ、残念だ」という声が強かったのにはおどろいた。初等・中等教育に新しい要素をいれることのほんとうの難しさを見せつけられた思いであった。
それぞれの歴史が鋳込んだコミュニケーションのパターン（鋳込んだ...パターンという言葉の使い方になるほどと思った。）
「表現法」という講義の例
- 学生約100人を6つのグループに分け同じ演習問題について各グループ内で意見交換させる。
- 各グループのまとめ役を決めておいて、最後にそのまとめ役にグループの見解を発表させる。
- 口を開きたがらない学生がなかなか厳しい意見を出すようになる。
- 成功のコツは最初のグループ内討論にじっくり時間をかけること。はじめは顔を見合わせていたのが、そのうちぼそぼそものを言い始め、いつの間にか熱してくればしめたもの。
言語活動そのものを研究対象とする文学部は別として、他の専攻の学生にとって必要なのは外国語術---コミュニケーションとしての手段としての読み書き会話の術---であり、語学--その言語についての学問--ではないことをはっきりさせておくことが必要であろう。
いま、私は、自分の研究室を巣立つ若い人たちに同じことをしてあげることがある。その時に私が彼らに要求するのは、私のところにくるまえに、アクセントに少しでも疑問を感じた言葉はぜんぶ字引を引いてアクセント符号をつけておけということだ。
小林秀雄の言を借りれば「伝統のない処に文化はない」ので、自国の精神的風土から浮き上がってしまった根無し草は、たとえ外国語が達者で多少よその国の事情に通じていたとしても、国際的な場で決して高くは評価されない。これは、こどもを国際人に育て上げようとする親や教師が見逃してはならぬポイントだ。

↑

日本語の作法　外山滋比古　新潮文庫 †

大正生まれの英文学者の書いた日本語の作法。なるほどと思ったことは

（喪中の年賀状について）先年、ある人から、おそくなって欠礼のあいさつが来た。「...当方の賀状は控えますが、いただくのはありがたくお受けします。にぎやかなことの好きだった故人も喜ぶでしょう」には感心した。　　工夫をすれば、寒々しいあいさつにも心が通うようになる。
もうひとつの変化は、さきの加奈のような名が好まれることである。由来、女子の名には五十音のイ列とウ列の音の組み合わせで可憐さを表象していた。ゆき子、きみ子、ゆみ子などである。代表的な女子名の花子という名がどちらかというと珍しかったのは、ア列のハとナの音が並んでいるからである。　　近年はその花子式の名前、ア列の音をもつ名に人気がある。かつてはふと目を暗示していると感じられていたのが、一転、好ましい音とされるようになった。女性がか弱く、かわいいものであってほしいと願った気持ちが、小さな母音をふくむイ列、ウ列の好みになっていたらしく思われる。

など。手紙の勧めなどは少し時代と乖離している気もするが、言葉が時代に伴って変化することにも理解を示していたりして、ただの説教本ではなく印象が良い。最近手に取った本の中では一番説得力がある気がする。

日本語は難しい。

↑

3時間熟睡法　大石健一　三笠書房 †

睡眠は３時間で充分という主張をしている本。睡眠に関することと、睡眠時間をみじかくするとこんなにいいことあるよ、ということが書いてあるが、何回も同じことを繰り返されるので読んでてうんざりしてしまった。レム睡眠のREMはRapid Eye Movementの略。

↑

人を見抜く　渋谷昌三　リュウ・ブックス　アステ新書 †

胡散臭いとは感じつつもまたこの人の本を手に取ってしまった。こちらの本は説教臭くて好きになれなかった。

↑

ピカソは本当に偉いのか？　西岡文彦　新潮新書 †

ピカソの絵は美しいのか？どうして偉大な芸術とされるのか？どうしてあれほどの高値がつくのか？という疑問を投げかけ、それに答えを与えるためのピカソ解説本。時代と彼の実力・カリスマ性がマッチしたことにより富と名声を得たということだという結論だと思う。ただ女性関係をはじめ、人間としてはクソ野郎という印象で、彼のようになりたいとは思わない。

↑

まともな日本語を教えない勘違いだらけの国語教育　有元秀文　合同出版 †

悪文　第３版　岩淵悦太郎　日本評論社を読んだときに思った日本の国語教育について物申している本。

批判（評価）しながら読むクリティカルリーディングの重要性
現在の国語の行政・体質などのいろいろ残念な点
ブッククラブの紹介と提案

について論じている。文科省の経験もあるようで、全国一斉学力テストに関する費用などが示されていたりするので面白い。著者の国語教育に対する批判には賛成。ただこの本に対してクリティカルリーディングをすると

戦争・原発・日本人の仕事に対する姿勢など、著者の考え方がもろに見える
現在の制度や仕組みなどの利点などが全く（？）ない

などが残念に感じる。批判がずっと続くので一方的で深みがない印象を受ける。へそ曲がりな僕は著者の主張を鵜呑みにしたくなくなる。

たぶん国語は道徳の要素も多く含まれているので、教科書作りはデリケートで難しい課題なのだと思う。

↑

齋藤孝の実践! 日本語ドリル齋藤孝　宝島社文庫 †

↑

文明と戦争　アザー・ガット　中央公論新社 †

↑

地政学入門　曽村保信　中公新書 †

地政学について興味がわいたので読んでみた。

マッキンダーによるハートランドの概念
アメリカのモンロー主義

などがなんとなくわかった（気になった）。歴史や地理の知識が乏しいので、わからない部分も多かった。歴史についてすべてを網羅することができないのはよくわかるのだけれど、入門とタイトルに付けているのだからもっと地図を載せてほしい。あと図を有機的に使ってほしい。（本文中に図の説明とか書いてほしい。）その辺が不満。

↑

図説　文字の起源と歴史-ヒエログリフ、アルファベット、漢字　ロビンソン、アンドルー　創元社 †

古代の文字を含め、様々な文字を紹介している本。

ロゼッタストーン
エジプトのヒエログリフ
マヤ文字
未解読の文字
アルファベットの歴史

などなど。また文字の解読した人などについても書かれている。図が沢山示してあるので雑誌みたい。いろいろなことについて書かれているので、何が言いたいのかいまいちわかりづらいが、たぶん言いたいことは

すべての（現代の？）表記は表音記号と意味記号の併用
文字は進化するにつれ、アルファベットのように簡単化された表音文字になる

ということのように思う。ただ、最後で「アルファベットの卓越性は、もはや当然のことではなくなっている。もっと基本的なことをいえば、表音文字の効率性に対する認識の深まりが文字を単純化していったという仮定には、何の証拠もない。」とも書いてある。

いくつか面白いなと思った点は

アルファベットは民主主義の発展に不可欠だったとよくいわれる。（日本語などと違って表記方法が簡単であるので）識字率をたかめたから。
西洋の科学分野での成功はアルファベット効果に負うところが大きいともいわれる。西洋では分析的な思考が発達し、たとえばニュートンやアインシュタインのような人物が輩出して中国をはるかに引き離す結果となった。そういう分析的な思考は、単語が１字１字に分解されるアルファベットの原理によって育まれたのだ。簡単にいえば、アルファベットは還元主義的な思考を育て、漢字は全体論的な思考を育てるということになる。

とか。著者は前者については肯定的で、後者については否定的。「分析的な思考が得意かどうかといった深い文化的傾向を、漢字が標語的な文字だということに結びつけるのはばかべている」と言っている。脳の働きは言語の種類によって違ったりするのだろうか？ただ、識字率については「今日の日本の識字率の高さを、その世界一複雑な文字のせいにはできない」とも言っている。

↑

ネイティブスピーカーの前置詞ーネイティブスピーカーの英文法　大西泰人　伯州堂書林 †

全然使い分けがわからんので。感覚やイメージで使い分けを説明しようと試みているが、全然わからない。読んでいてだいぶイライラしてしまった。。。それでもいくつかはなるほどと思った。

by/withの手段・方法の使い分けは、How/Whatの違い。
about/on（～について）の使い分け
- about a lion ライオンにかかわるいろいろなこと
- on はそのものズバリという感じ。（これをぐりぐりという擬音で説明するのはいかがなものか？）
at/in　～で
- atは面積のない地点としてしか意識されていない場所
- inは囲まれている感じ
  - See you tomorrow at the station.
  - See you tomorrow at the coffee shop in the station. という例文はわかりやすいか。

↑

ノーベル賞で語る現代物理学　池内了　新書館 †

ノーベル賞を受賞した人、トピックについて広く書いてある。物理史を広く知るには良い参考書か。

↑

戦争の常識　鍛冶俊樹　文集新書 †

あまりにも自分が戦争について知らないので。1章が以外はただつらつら説明が続く印象。少しなるほどと思ったのは、

現在の英国では軍政は国防大臣が担当し、最高指揮権は女王の名において首相がこれを行使する。女王は名ばかりの存在に見えるが、将兵に与える精神的な影響はただならぬものがある。何年かで交代してしまう首相の名前で命令されるよりも、数百年も続く伝統の称号で命令されるほうが命を託しやすいのである。

という部分。

↑

「他人が読める」と面白い　渋谷昌三　新講社 †

心理学者の人が書いた本。なるほどと思ったのは、

目は心の窓。
目をモザイクなどで隠すと誰だかわからなくなる。

など。ただちょっと断定的すぎな印象を受ける。面白くするためにわざとこのように書いているのだろうけど。。。

↑

　2つの本を比べて †

こういう本はどうも胡散臭く思ってしまう性分なので、別の人が書いた本を読み比べてみるのがそもそもの目的。共通して書かれていたとこは

相手が好意も持っているかどうかは体の向きでわかる
目は人の心理をよく表す

など。同じでなかったことは、

瞬きが多い
- 言われたことに強く感情が動き、落ち着こうとしている状態
- 緊張しやすい人。緊張度が高いため、攻撃的な人も少なくない。

とか。状況で違うのだとは思うが、断定的な感じで書かれているので、批判的に本を読めない人はこれらの本で固定観念ができてしまいそうでちょっと心配になる。（テレビはもっと酷いけど。）

↑

「しぐさ」でわかる相手の心理　関輝夫　新墨出版社 †

心理カウンセラー・臨床心理士の人が書いた本。見開きの半分は図で、イメージで伝えようとしている印象。そのためにモデル化が行き過ぎてちょっとそれはどうなの？と思ってしまうところも。なのであまり心に留めておきたいと思ったところがなかったが、印象に残ったのは

心が陰になってしまった人には、こちらもその状態に合わせてスローで一緒にいてあげると、心が同調して楽になる。

とか。

↑

ローマ人の物語　塩野七生　新潮文庫 †

ローマの歴史について書かれた本。歴史はどうもその人の主観が見えて好きになれなかったが、このシリーズはなかなか面白く読める。たぶん著者の考え方に共感できるからな気がする。

↑

1,2巻 †

2巻ひとまずの結びで二千年前のギリシア人3人のローマ観にしっくりくるということを以下の4点に要約している。

ローマの興隆を因を精神的なものに求めなかった。（著者はシステムが重要であると考えている）
キリスト教の倫理や価値観に縛られない見方
自由・平等・博愛の理念に縛られない
高度な文化を築いたギリシアは衰退し、なぜローマは興隆を続けるのか？という問題意識の切実さ

３などは現代の考え方から離れているが、こういう点にしっくりくるという著者の視点があるので面白いと思うのだろう。

↑

3巻以降 †

読み進めていくと、時々書かれている著者の物事のとらえ方が目を引く。以下はなるほどと思った部分。

優れたリーダーとは、優秀な才能によって人々を率いていくだけの人間ではない。率いられていく人々に、自分たちがいなくては、と思わせることに成功した人でもある。持続する人間関係は、必ず相互関係である。一方的関係では、持続は望めない。（5巻53ページ）
失業者とはただ単に、職を失ったがゆえに生活の手段を失った人々ではない。社会での自らの存在理由を失った人々なのだ。終日、樽の中に寝ていても人間の尊厳を保てた哲学者のディオゲネスのような人物は、あくまでも少数派である。ゆえに、人間が人間らしく生きていくために必要な自分自身に対しての誇りは、福祉では絶対に回復できない。職を取り戻してやることでしか、復活できないのである。（6巻48ページ）
言動の明快な人物に、人々は魅力を感じる。はっきりする、ということが、責任を取ることの証明であるのを感じ取るからだ。敵にまわさなければ、痛快でさえある。（8巻72ページ）
とはいえ、学者といえども意外と子供じみているのだ。だが、子供じみたところを残しているからこそ、不屈の情熱で研究もつづけられるのである。（9巻254ページ）
憎悪とは、対等か、でなければ上位にあるものに対していだく感情であるからだ。他者に対しての絶対の優位を自負していたカエサルが、憎悪という、劣等者の感情を拒否したのも当然だった。（11巻190ページ）　　<--これは圧倒的に立場が違う場合だろう。
それにしても、離婚一つとりあげただけでも、神の前で誓った関係ゆえ解消など論外、という考え方のキリスト教に対して、解消までは禁じないがそれを決行した場合の不利は甘受しなければならない、というローマ人の考え方が反映されていて興味深い。「法の精神」とは、ほんとうのところ、このあたりの「平衡感覚」を指すのではないか。（15巻31ページ）
仏教の法衣やキリスト教のミサの際の服装が華麗で独特であるのは、独立した祭司階級をもつ宗教だからで、それゆえに存在誇示の必要もあったからだろう。ローマのように選挙で選ばれる公職の一種にすぎなければ、法的には、市民ならば誰でなれるのがローマの祭司職である。だから、トーガの端で頭をおおう程度で充分なのだ。（15巻35ページ）
とはいえ、伝えたい、わかってもらいたいという強烈な想いが、文章力を向上させるのである。（15巻151ページ）
だが、それでいながら、人間とは、責任感と自負心をもったときにもっともよく働く、使う側からいえば駆使できる、生き物であることを知っていた。（15巻185ページ）
ほかの職業人に比べて政治家が非難されやすい理由の一つは、政治とは誰にでもやれることだという思いこみではないだろうか。たとえば、ピアノのコンクールでは、審査員は有名なピアニストが担当する。いかに音楽を愛していても、単なる愛好家には、票を投ずることは許されてはいない。それなのに政治となると、選挙では誰もが一票を投ずる資格を持つとされている。でないと、反民主的と非難される。ということは、民を主権者とする政体とは、政治のシロウトが政治のプロに評価を下すシステム、と言えないであろうか。　　となれば政治家にとっての死活問題は、政治のシロウトたちの支持を獲得することになる。知識はあっても政治を実際にやったことはないという点で、学者も評論家もメディアもシロウトに属す。政治家が挑戦すべきなのは、政治のプロとしての気概と技能は保持しながら同時に素人の支持を獲得するという、高等な技なのである。...（19巻10ページ）
まず、軍事力を使っての制覇行は、可能なかぎり短期間に終えることが望ましい。征服された側がいだく敵意が、戦争状態が長びくことで増幅するのを防ぐためである。（20巻93ページ）
だが、もしもこのコルブロの考えをネロがもっと前に実行させていたら、パルティア・アルメニア問題の解決にローマは十二年も費やす必要はなかったのである。コルブロは、ティリダテスのアルメニア王就任を認めることによっての解決策を、着任の数年後には考え進言していたのだから。有能なリーダーとは、人間と労力と時間の節約に長じている人のことではないかと思いはじめている。（20巻145ページ）
反体制は、ただ単に反対するだけでは自己消耗してしまう。自ら消耗しないで反体制でありつづけるには、現体制にとって代わりうる新体制を提案しなければならない。これをやってこそ、反体制として積極的な意味をもつことができるからである。（...中略...）　では、現体制にとって代わりうる新体制を提示できない場合、知的な反体制人はどこに、自らの道を求めるのか。　批判、である。それも、安易な。批判のための批判やスキャンダル志向に堕してしまうのは、それをしている人自身が、自分の言葉の効果を信ずることができないからである。（20巻227ページ）
歴史家ギボンは、ローマがなぜ滅亡したのかと問うよりも、ローマがなぜあれほども長く存続できたのかを問うべきである、と言った。多民族、多宗教、多文化という、国家としてはまとまりにくい帝国であったにもかかわらず、なぜあれほども長命を保てたのか、ということのほうを問題にすべきだ、という意味である。だが、それに対する答えならば簡単だ。ローマ人が多民族を支配するのではなく、多民族までローマ人にしてしまったからである。（23巻69ページ）　　　これは本当にそうなのか？ほかにこういう例はあるのか？
それで、学者ではない私自身の人間性への観方だが、ローマ史を書きつづけるに際して私が、自分の判断の基準にしたことが一つある。　それは、最高統治者である皇帝が成したことが共同体、つまり国家にとって良いことであったか否かを判定するにあたって、タキトゥスをはじめとする歴史家の評価よりも、その皇帝の後につづいた皇帝たちが、彼が行った政策ないし事業を継承したか、それとも継承しなかったか、のほうを判断の基準にすえたのである。（23巻144ページ）
人間とは、流動性さえ保証されていれば、格差は意外と受け容れるものなのである。三百年このかたのローマ市民と、三年前からのローマ市民とでは、分離が固定しないかぎりの格差ならば、あったほうが社会の安定に寄与する場合も少なくない。（25巻132ページ）
メンテナンスとは、組織の健在度を計る計器ではないだろうか。（25巻176ページ）
ジェントルマンには、言動の品位と穏やかさを欠くことは許されない。叱責するときも、その態度を崩してはならない。あるとき、未来の哲人皇帝マルクス・アウレリウスが、家庭教師の一人に死なれて泣いているところに出会った。「父」は「息子」に、こう言ってさとした。　「感情を抑制するのに、賢者の哲学も皇帝の権力も何の役にも立たないときがある。そのようなときには、男であることを思い起して耐えるしかない」（26巻162ページ）
実力主義とは、昨日まで自分と同格であった者が、今日からは自分に命令する立場に立つ、ということでもある。この現実を直視し納得して受け入れるには相当な思慮が求められるが、そのような合理的精神をもち合わせている人は常に少ない。いわゆる「貴種」、生まれや育ちが自分とはかけ離れている人に対して、下層の人々が説明しようのない敬意を感ずるのは、それが非合理だからである。多くの人にとってより素直に胸に入ってくるのは、合理的な理性よりも非合理的な感性のほうなのだ。（34巻157ページ）
しばしば人間は、ある人の考えそのものよりも、その人の行いの正しさや人格の良さによって、その人の思想にさえも共鳴するようになる。あれほど人柄が高潔で立派な人が言うのだから、正しいにちがいないと思ってしまうのである。思想とは、意外にも思想そのものの内実よりも、それを説く人によって普及度がちがってくるものなのであった。（34巻190ページ）
人間は、社会的な動物である。他者に必要とされているという自覚は、非常な喜びを感じさせる。（38巻208ページ）
合理性と効率性の追求こそ「オリエント」と「オチデント」を分ける1つの線ではないかと思うくらいだが、...(39巻15ページ)
...、殉教は一神教徒にしか生じえない現象であり、多神教徒には馴染まない現象であることがわかってくる。二十一世紀の現在、最も一神教徒らしい一神教徒は、もはやキリスト教徒ではなくイスラム教徒のほうに多いが、自爆テロがどちらの側に頻発しているかを思うだけでも、ギリシア・ローマ宗教の徒に殉教者が出なかった理由にも、肉迫可能ではないかと思う。ギリシア人やローマ人が敬ってきた神々を捨てよと強いられた場合、彼らにできたのは、このような時代の流れから身を退くこと、くらいではなかったか。（40巻126ページ）

以下はカエサルの言葉

しかし、元老院議員諸君、すべての人間は平等に、自らの言行の自由を謳歌できるわけではない。社会の下層に生きる下賤のものならば、怒りに駆られて行動したとしても許されるだろう。だが、社会の上層に生きる人ならば、自らの行動に弁解は許されない。ゆえに、上にいけばいくほど、行動の自由は制限されることになる。つまり、親切にしすぎてもいけないし憎んでもいけないし、何よりも絶対に憎悪に眼がくらんではならない。普通の人にとっての怒りっぽさは、権力者にとっては傲慢になり残虐になるのである。（8巻179ページ）

著者はかなりカエサル贔屓に見えるが、この言葉は非常に説得力があるしもっともだと思う。

↑

34巻のキリスト教に関する考察 †

34巻の後半では、ローマ帝国とキリスト教という章が設けられて、著者の考察がありこれがなかなか面白い。「なぜキリスト教は、イエス・キリストの死からコンスタンティヌス大帝による公認まで、つまり、誕生からはじまって無視できない勢力になるまでに、三百年という長い歳月を要したのか。」という問いではじまる。

新約聖書でも使徒行伝でも、ローマ軍の兵士であるということだけで非難の対象にされた例はない。それどころか、ローマ軍兵士の規律を守る生き方は賞讃の対象にもなっており、キリスト教徒も見習うべきだとさえ言っている。

というのはへーと思った。

↑

悪文　第３版　岩淵悦太郎　日本評論社 †

ボスの部屋にあったのを見てタイトルがとても印象的だったので。悪い例文を指摘することにより文章の書き方を示している。

悪文を直しなさい、という問いに答えるというような訓練を義務教育でやってくれていれば今の自分はもっと文章を書く能力があったのかもしれない。日本の国語の授業の指針はどんな感じになっているのか知りたくなってきた。。。

「見たり聞いたり」と「たり」を並列のために使うときは、それぞれにつける。「見たり聞いて」とはしない
長い修飾語と短い修飾語がある場合、短い修飾語を修飾される語の近くに配置する。

など具体的な例や処方箋が書かれていて、勉強になる。悪文をまず読んで分析するので、それなりに集中して読む必要あり。

↑

宗教を生み出す本能　進化論からみたヒトと信仰　ニコラス・ウェイド　NTT出版 †

宗教は人間の本能的なものであることを主張している本。

宗教は道徳性を高めて利他的行動を行う集団を生み出し、集団のために自己犠牲をいとわないこの集団は他の集団との争いに勝利することができる。この自然淘汰により宗教性の高い集団が選択される。なので宗教を好む人間が選択される。

というようなことが論じられている。宗教の起源や宗教の役割なども論じられている。なかなか面白いと思ったのは、

道徳的直観と路面電車の問題（たとえばここ）
ジェイムズ・G・フレイザーの「金枝篇」のなかで、知的思考は呪術から宗教、宗教から科学へと段階を上るように進歩したと論じている
宗教は出生率のコントロールする有効な手段となる
イスラム教の起源

など。 300ページを超えるが、割と退屈せずに読めた本。

↑

歴史を変えた気候変動　B・フェイガン　河出文庫 †

面白そうかなと思って手に取ったけど、あまり印象に残らなかった。何年がどうだったとかを細かに書かれていたりするが、そんなに頭に入りませんよ。。。いくつかの地域のことが書かれているが、関連付けをうまくしてくれるともう少し面白く読めたかも？

↑

世界の宗教が面白いほどわかる本　池上彰　中経の文庫 †

宗教についてあまりにも無知なので入門書として。図も多くわかりやすく書かれていて、入門書のお手本といってもよいと思う。だたし、やたら段落を変えているのはわざとなんでしょうか？少し違和感を覚えます。

↑

決着！恐竜絶滅論争　後藤和久　岩波書店 †

恐竜絶滅の原因として様々な仮説が提唱されているが、メキシコユカタン半島のクレーターを作った小惑星衝突説が最有力であると主張している本。ほかの仮説が十分ではないことが主張されているが、やはり主観的な印象を受けてしまう。。。

↑

ドラッカー流最強の勉強法　中野明　祥伝社新書 †

しばらく前に流行ったドラッカーの信者の人の本。

３か月と３年間勉強法
勉強の成果はアウトプットできまる

というのが印象的。モチベーションを高める具体的な方法を論じている点は良いと思う。また、アウトプットするというのは非常に効果的であるのに、おそらくほとんどの人がしていない部分。このページもこれに影響を受けている。（本当はもっとまじめにまとめないといけないと思うけれど。）

↑

交渉力入門　佐久間賢　日経文庫 †

交渉≠駆け引きではなく、交渉＝（ビジネス）戦略のぶつかり合いである、ということから始まる。が、読んでみると、儲けるための（周到に準備された）駆け引きという印象を受けてしまうのが残念。（たとえば中古車のところ）

↑

学力を育てる　志水宏吉　岩波新書 †

学力をどう捉えるか、学力がどう変化しているかなどが論じられている。「効果のある学校」はかなり美化されているように読めてしまうが、教師のチームワークというのはとても印象的だった。チームワークがアウトプットにつながるというのは教育現場に限らず会社や社会一般にも通じることではないでしょうかね。そしてチームワークが有機的に機能している職場は世間にいったいどれだけあるんでしょうかね。

↑

文章術　工藤順一　中公新書 †

「コボちゃん作文」という、漫画を読んでいない人にその内容とどこがおもしろいのかを伝えるプログラムなど、書くトレーニングについて論じている国語教師の書いた本。

最後のほうで、

教育現場では、子供たちが書けないことが嘆かれていますが、本当の問題は書くことではなく読むことにあり、彼らに「世界や現実を読む」ことが要求されていないことが元凶だと思えてなりません。

というのが印象的だった。

↑

「読む」技術　石黒圭　光文社新書 †

読みの理論、速読、味読、精読に分類してある。

記憶に定着させるストラテジーは反復読みと音読
原文の内容を記憶にとどめようとするとき、要約はよいトレーニングになる
自問自答しながら読むと、文章の読み方が能動的になると同時に書き手の意図が浮き彫りになり、内容をはっきり記憶できるようになる

などが付箋を貼った部分。やはり読む技術を身に着けるには読書力　齋藤孝　岩波新書にあるように体育会系的なセンスで能動的に読む訓練が必要という気がする。

↑

教育力　齋藤孝　岩波新書 †

きっと教育に携わっている人はとても衝撃を受ける本。この本のような教育者は日本にいったいどれだけいるのでしょうか。自分は到底足りていない気がするけど、頑張らないとですね。しばらくしたら読み返そう。

この人の文章には力（魂）がある印象を受けますね。

↑

読書力　齋藤孝　岩波新書 †

この著者は本が好きなんだなーというのが伝わってくる本。「読書はスポーツと同じような上達のプロセスがあり、」と読書を体育会系なとらえ方をしているのは面白く、もっともだと思う。義務教育で体育会系的に読書をさせてくれていれば自分はもっと読解力があっただろうにと思う。

↑

やわらかい頭　森政弘　片山龍二　時事通信社 †

考える技術・書く技術　板坂元　講談社現代新書で「本の読み方-読まない方」をべたほめだったので読んでみた。会話が書かれているため、無駄に長い感じになっている。ただ、逆に考えるとラジオでこれだけ言いたいことをちゃんと言えるというのはすごいなと思う。

↑

考える技術・書く技術　板坂元　講談社現代新書 †

「超」整理法　野口悠紀雄　中公新書で引用されていた本。subsectionごとに表題がついていて読みやすい。カード・システムは現在では電子的にできそうな気もする。情報を蓄積した後いったんそこから離れて発酵させる、というようなことが書かれている。自分も作文などで同じことをしていて、場合によっては現実逃避をしているだけではないかと少し後ろめたい気持ちがあったが、この本によってそうではないと救われたような気がする。

著者は文房具にこだわっている人だが、この影響か最近文房具に興味がわいてきている。（まだこれだ！というものには出会えていない。。。）

↑

「超」整理法　野口悠紀雄　中公新書 †

いかに整理するか？というよりはいかに不要なものを捨てるか、ということに対しての提案。いかに捨てるものを抽出するかという押し出しファイル方式というアイデアは素晴らしいと思う。これを取り入るのにはなかなか勇気が必要。まあこの方法を採用しないにしても、いかに捨てるかを意識することができるようになるので、一読の価値はあると思う。

↑

パソコン整理の裏ワザ　戸田覚　青春出版社 †

目からうろこが見つかるかと思って読んでみたけど、そういうのは見つからなかった。

↑

外国語上達法　千野栄一　岩波書店 †

自称語学が苦手な言語学の先生が書いた本。なんか矛盾してる気も？

cars[カーズ]とcards[カーヅ]は別の発音というのを恥ずかしながら初めて知った。舌の先がどこにも接触しない[z]と舌の先が上の歯ぐきの裏のでっぱりにあたる[dz]の音。

そしてとても読みやすい！自分は文章を分析するのは不得意なのでなぜ読みやすいのか指摘できないのだけれど、sectionの長さがちょうどいいとか、かな？文章術という観点で読み返すのも面白いかもしれない。

↑

資本論　マルクス　岩波文庫 †

僕らの頭脳の鍛え方　立花隆　佐藤優　文春新書でやたら出てきたので、気になって読み始めたのだが。。。うーん、読みづらくて挫折中。まずほかの入門書を読むほうが良いかも？

↑

僕らの頭脳の鍛え方　立花隆　佐藤優　文春新書 †

読書をしたいと思ったけれど、何を呼んだらよいかさっぱりだったので参考にしてみた。上にあるいくつかの本はここにあるもの。

memo/books のバックアップ(No.38)

books †

理科系の英文技術 Michael Alley著 志村忠夫編訳 朝倉書店 †

モサド、その真実 落合信彦 集英社文庫 †

教養としての大学受験国語 石原千秋 ちくま新書 †

最強マフィアの仕事術 マイケル・フランぜーぜ 花塚恵訳 Discover †

孫子 金谷治訳注 岩波文庫 †

高校生からわかる「資本論」 池上彰 集英社 †

世界史 ウィリアム・H・マクニール著 増田義郎、佐々木昭夫訳 中公文庫 †

失敗から学ぶユーザーインターフェース 中村聡史 技術出版社 †

MAKERS クリス・アンダーソン NHK出版 †

言いたいことが確実に伝わるメールの書き方 小田順子 明日香出版社 †

ロゴデザインの見本帳 遠島啓介著/フレア編 MdNコーポレーション †

欧文書体 その背景と使い方 小林章 美術出版社 †

影響力の武器 ロバート・B・チャルディーニ著 社会行動研究会訳 誠信書房 †

フランス革命 歴史における劇薬 遅塚忠躬 岩波書店 †

物語 フランス革命 バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで 安達正勝 中公新書 †

組織戦略の考え方 沼上幹 筑摩書房 †

「数独」を数学する Jason Rosenhouse and Laura Taalman 小野木明恵訳 青土社 †

アイデアの作り方 ジェームズ・Ｗ・ヤング、今井茂雄訳、竹内均解説 阪急コミニュケーションズ †

思考の整理学 外山滋比古 筑摩書房 †

日本語の思考法 木下是雄 中公文庫 †

日本語の作法 外山滋比古 新潮文庫 †

3時間熟睡法 大石健一 三笠書房 †

人を見抜く 渋谷昌三 リュウ・ブックス アステ新書 †

ピカソは本当に偉いのか？ 西岡文彦 新潮新書 †

まともな日本語を教えない勘違いだらけの国語教育 有元秀文 合同出版 †

齋藤孝の実践! 日本語ドリル 齋藤孝 宝島社文庫 †

文明と戦争 アザー・ガット 中央公論新社 †

地政学入門 曽村保信 中公新書 †

図説 文字の起源と歴史-ヒエログリフ、アルファベット、漢字 ロビンソン、アンドルー 創元社 †

ネイティブスピーカーの前置詞ーネイティブスピーカーの英文法 大西泰人 伯州堂書林 †

ノーベル賞で語る現代物理学 池内了 新書館 †

戦争の常識 鍛冶俊樹 文集新書 †

「他人が読める」と面白い 渋谷昌三 新講社 †

2つの本を比べて †

「しぐさ」でわかる相手の心理 関輝夫 新墨出版社 †

ローマ人の物語 塩野七生 新潮文庫 †

1,2巻 †

3巻以降 †

34巻のキリスト教に関する考察 †

悪文 第３版 岩淵悦太郎 日本評論社 †

宗教を生み出す本能 進化論からみたヒトと信仰 ニコラス・ウェイド NTT出版 †

歴史を変えた気候変動 B・フェイガン 河出文庫 †

世界の宗教が面白いほどわかる本 池上彰 中経の文庫 †

決着！恐竜絶滅論争 後藤和久 岩波書店 †

ドラッカー流最強の勉強法 中野明 祥伝社新書 †

交渉力入門 佐久間賢 日経文庫 †

学力を育てる 志水宏吉 岩波新書 †

文章術 工藤順一 中公新書 †

「読む」技術 石黒圭 光文社新書 †

教育力 齋藤孝 岩波新書 †

読書力 齋藤孝 岩波新書 †

やわらかい頭 森政弘 片山龍二 時事通信社 †

考える技術・書く技術 板坂元 講談社現代新書 †

「超」整理法 野口悠紀雄 中公新書 †

パソコン整理の裏ワザ 戸田覚 青春出版社 †

外国語上達法 千野栄一 岩波書店 †

資本論 マルクス 岩波文庫 †

僕らの頭脳の鍛え方 立花隆 佐藤優 文春新書 †

Menu

理科系の英文技術　Michael Alley著　志村忠夫編訳　朝倉書店 †

モサド、その真実　落合信彦　集英社文庫 †

教養としての大学受験国語　石原千秋　ちくま新書 †

最強マフィアの仕事術　マイケル・フランぜーぜ　花塚恵訳　Discover †

孫子　金谷治訳注　岩波文庫 †

高校生からわかる「資本論」　池上彰　集英社 †

世界史　ウィリアム・H・マクニール著　増田義郎、佐々木昭夫訳　中公文庫 †

失敗から学ぶユーザーインターフェース　中村聡史　技術出版社 †

MAKERS クリス・アンダーソン　NHK出版 †

言いたいことが確実に伝わるメールの書き方　小田順子　明日香出版社 †

ロゴデザインの見本帳　遠島啓介著/フレア編　MdNコーポレーション †

欧文書体　その背景と使い方　小林章　美術出版社 †

影響力の武器　ロバート・B・チャルディーニ著　社会行動研究会訳　誠信書房 †

フランス革命　歴史における劇薬　遅塚忠躬　岩波書店 †

物語　フランス革命　バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで　安達正勝　中公新書 †

組織戦略の考え方　沼上幹　筑摩書房 †

「数独」を数学する　Jason Rosenhouse and Laura Taalman 小野木明恵訳　青土社 †

アイデアの作り方　ジェームズ・Ｗ・ヤング、今井茂雄訳、竹内均解説　阪急コミニュケーションズ †

思考の整理学　外山滋比古　筑摩書房 †

日本語の思考法　木下是雄　中公文庫 †

日本語の作法　外山滋比古　新潮文庫 †

3時間熟睡法　大石健一　三笠書房 †

人を見抜く　渋谷昌三　リュウ・ブックス　アステ新書 †

ピカソは本当に偉いのか？　西岡文彦　新潮新書 †

まともな日本語を教えない勘違いだらけの国語教育　有元秀文　合同出版 †

齋藤孝の実践! 日本語ドリル齋藤孝　宝島社文庫 †

文明と戦争　アザー・ガット　中央公論新社 †

地政学入門　曽村保信　中公新書 †

図説　文字の起源と歴史-ヒエログリフ、アルファベット、漢字　ロビンソン、アンドルー　創元社 †

ネイティブスピーカーの前置詞ーネイティブスピーカーの英文法　大西泰人　伯州堂書林 †

ノーベル賞で語る現代物理学　池内了　新書館 †

戦争の常識　鍛冶俊樹　文集新書 †

「他人が読める」と面白い　渋谷昌三　新講社 †

　2つの本を比べて †

「しぐさ」でわかる相手の心理　関輝夫　新墨出版社 †

ローマ人の物語　塩野七生　新潮文庫 †

悪文　第３版　岩淵悦太郎　日本評論社 †

宗教を生み出す本能　進化論からみたヒトと信仰　ニコラス・ウェイド　NTT出版 †

歴史を変えた気候変動　B・フェイガン　河出文庫 †

世界の宗教が面白いほどわかる本　池上彰　中経の文庫 †

決着！恐竜絶滅論争　後藤和久　岩波書店 †

ドラッカー流最強の勉強法　中野明　祥伝社新書 †

交渉力入門　佐久間賢　日経文庫 †

学力を育てる　志水宏吉　岩波新書 †

文章術　工藤順一　中公新書 †

「読む」技術　石黒圭　光文社新書 †

教育力　齋藤孝　岩波新書 †

読書力　齋藤孝　岩波新書 †

やわらかい頭　森政弘　片山龍二　時事通信社 †

考える技術・書く技術　板坂元　講談社現代新書 †

「超」整理法　野口悠紀雄　中公新書 †

パソコン整理の裏ワザ　戸田覚　青春出版社 †

外国語上達法　千野栄一　岩波書店 †

資本論　マルクス　岩波文庫 †

僕らの頭脳の鍛え方　立花隆　佐藤優　文春新書 †