ミニワークショップ 原子核E1応答と核物質の状態方程式

日時: 2014年2月24日(月)
場所: 東京工業大学大岡山キャンパス本館 155B号室


ワークショップの趣旨
近年の理論的研究から、PDRやGDR等の原子核のE1応答は核物質の状態方程式、
特にシンメトリーエネルギーと相関している事が分かってきた。PDRの強度と
Dipole polarizabilityが最も良くシンメトリーエネルギーの密度依存性と相関が
あるとされているが、最近の理論計算によればこれらの相関は計算に使用する
相互作用によって大きく違う事が分かってきた。これはE1応答測定実験から
引き出されたシンメトリーエネルギーの情報には理論的不定性が未だ大きく
存在する事を示唆している。
今回のワークショップでは様々な理論計算によるE1応答の観測量と
シンメトリーエネルギーとの相関を議論し、E1応答からシンメトリーエネルギーの
情報を引き出す理論的不定性を減らす事を目的としている。また最新の実験結果と
将来計画から理論的不定性減少のための実験的アプローチについても議論する。


プログラム
10:00 "はじめに" 栂野 泰宏 (東工大)
10:10 "E1励起から状態方程式に課される条件の不確定性" 稲倉恒法 (千葉大学)
10:55 "EOS constrains from Nuclear Structure Studies" 佐川弘幸(会津大学)
11:25 "Neutron-skin thickness, pygmy dipole resonance, and E1 polarizability" 江幡修一郎 (北海道大学)
11:55 昼食
13:00 "大規模殻模型計算によるカルシウム同位体のE1励起の研究" 清水則孝(東大CNS)
13:30 "陽子散乱によるE1応答の測定:208Pbの結果と他の標的の解析の現状" 民井淳 (大阪大学RCNP)
14:00 "Pygmy Dipole Resonance and Dipole Polarizability in 90Zr" 岩本ちひろ (大阪大学RCNP)
14:20 Break
14:35 "Present status of complete electric dipole response of 120Sn" 橋本尚志(大阪大学RCNP)
14:55 "中性子過剰なカルシウム同位体のE1応答の測定計画について" 栂野泰宏(東工大)
15:25 "gamma decayによるE1強度分布の測定(予定)" 馬場秀忠(理研)
15:55 Break
16:10 "19Bのクーロン分解反応" 生越駿(東工大)
16:30 "22Cのクーロン分解反応" 南方亮吾(東工大)
16:50 Discussion


本館155B室の位置

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